2012年12月30日日曜日

『ものの見方、考え方』考

みなさん

こんばんは。

今年も残すはあと1日となりました。
皆さんにとって今年はどんな1年だったでしょうか?
そして新しい年に向けて、どんな計画をたてられているでしょうか。

今月は野村佳世さんからの記事です。
この和菓子屋さん、私も行ってみたくなりました。

*********************************************************************************

海外で自国の社会や文化を再認識された経験をお持ちの方も多いと思います。 日本について聞かれることと言えば寿司や世界規模展開の自動車や家電メーカーと思いきや、クラスメートの韓国人からは躊躇なく領土問題と従軍慰安婦問題、スペイン人からは死刑制度といったパブリックではタブーとされているような日本社会の意見を求められたことには驚きでした。 "In my opinion..." 何度言ったことでしょうか。

さて、先日クラスメートの韓国人のたっての依頼を受けて東京のある和菓子会社の社長インタビューに通訳も兼ねて同席しました。商業面積わずか1坪程の小さなお店、商品は羊羹と最中の2種類です。何ゆえ彼はその会社に興味を持ったかと甚だ疑問でしたが、年商3億円だというのです。

社長は小柄で深緑色のベレーがチャーミングな高齢の女性でした。インタビュアーの友人は社長ご自身の生い立ち、経営と製造に現在も現役で携わる姿勢と年商3億円の秘訣、事業を通したネットワークの広がりを尋ねるのですが、彼女からの回答は人間味にあふれる、日本人の感性の豊かさ触れた、プロフェッショナルの精神が響きわたるものでした。いくつかご紹介します。

まず社長は「生き様」として戦後の何もない、食べるものもない、でも生きていかなければならない、そして生きることに今までそれぞれが大切にしていたモラルやルールを投げうってでも生きようとする大人から生きることを学んだと言うのです。 平和ボケの私にはインタビュー早々に衝撃を受けました。本や映画を通して百人百様の戦後と生き様を聞いてきましたが、活字やカメラといったフィルターを通さない直接本人から伺い知る戦後を生き抜いた人々の凄まじさと生き様に圧倒されました。

次に彼女は小さな和菓子屋にも関わらず大きな業績をあげる経営についてお話しされました。 羊羹や最中の小豆の"" "お客様へ信頼" であり、信頼を売るという軸として経営されるため、味の品質管理にぶれを生じさせる製造ボリュームや百貨店出店への拡大展開は一切していないとのことです。 そこで先の年商3億円を思い出してください。 同事業同規模の売上平均が年商270万円です。 驚愕の成果です。 昨今の多くの企業に習っていただきたい幾つかのエッセンスがこのコンパクトなお店に凝縮されているように思いました。

三番目にお話しされたことが "" でした。 社長は「働くことを経験させてあげたい」と、数名の障がい者を受け入れられ、また国内海外の学生達もそこで職業経験を積むことが後に「多くのことを学びました」と今でも連絡があったりするとのことです。 私が驚愕した「年商3億円」にはある大学教授が大変感銘を受け、社長インタビューをしたことがきっかけとなり書籍出版(*)され、韓国と台湾でそれぞれ翻訳出版されているとのことです。 今回のインタビュアーの友人もその本を読み感動し、学科のプレゼンテーションのテーマにしたことから実現したインタビューでした。 水面に投げた小石によって水紋が広がっていくイメージがまさに縁です。インタビューに同席した機会の縁、友人との縁、そしてJOPAを通して皆様と交流させていただいている縁。
 

冒頭に戻り、何故彼らがこのような質問をしたのだろうか、真実を知りたいのだろうかというとそう言う訳でもないように思われます。彼らは既にゴールを持っていて、日本人としてこれらに対する罪悪感があるかどうかを確認したいのでしょう。 それに真実なんて私達が持ちうる全ての資料をかき集めても見つけ出すなんてほぼ不可能です。 私はその時持ちうる全ての投げ玉を投げ尽くし、打ち返す議論を展開しましたが、伝わってなかったことと思い悔やまれます。 社会制度や慣習の背景にある日本社会の生い立ちを、“事件”としてではなく、生き様としての時間軸と縁で広がる世界と日本といった空間軸の流れのなかのマイルストーンとして位置づけることや、それぞれの国の歴史と対照することを、対話を重ねることで相互の軸の位置をはかり更には波長を合わせようとするきっかけができたかもしれません。また相互に波長を合わせる努力を惜しまなければやがて信頼が根付き、波長があったときにようやく調和がとれるのだと。 「信頼を売りなさい」、とおっしゃった社長のアドバイスが胸に響きます。

 

* 「1坪の奇跡」稲垣 篤子著 ダイヤモンド社発行

 
KN

2012年12月1日土曜日

健康に暮らす


みなさん、

こんばんは!

一気に寒くなってきましたが、みなさんは元気でお過ごしでしょうか?

今回は、ブログを担当させていただいている私、KKからの記事を掲載させていただきます。

 

みなさんはご自分の健康管理をどのようにされていますか?

私は子供の頃から体だけは丈夫だったのですが、今年は何故か体調不良がつづいて、健康管理に気をつけないといけない年齢になったことを実感すると共に、健康でいることの大切さを感じるようになりました。

そんな中、少し前にひょんなことから、どういう病気になる可能性があるかについての遺伝子検査を受けることになりました。

体調不良のためにこの検査を受けることになったわけではないのですが、
勧められたときに受けてみようという気になったのは、体調不良が続いて健康に自信を無くしていたためです。

将来かかる可能性のある病気について調べられることができるというのは知っていたものの、まさか自分がそういった検査を受けることになるなどとは思ってもみませんでしたが、結果はとても興味深いものでした。

両親も妹も家族全員がかなりの低血圧なのですが、高血圧の可能性を指摘されたのは驚きでしたし、思ってもみなかったような病気の可能性には多少のショックを覚え、結果について先生から一通りの説明を聞いたあとは、正直言って少し重たい気分になっていました。

でも、よくよく考えてみると、可能性がわかればそれを防ぐ方法を考えられるわけで、そのために受けた検査でもあるんですよね。併せて管理栄養士さんからの食事指導も受けることになり、毎回の食事の内容をノートに書いてチェックしていただくのには最初は抵抗があったのですが、実際にやってみるとかなり楽しいものです。食事のたびに食べた食品群をチェックするので、「今日は海藻ときのこをまだ食べてないから夕食に入れよう」などと、自然と1日の食事のバランスも良いものになってきます。体は毎日食べているものでつくられていること、当たり前のことですが、そのことを改めて意識することにもなりました。

今年もあと1か月で終わりますが、習慣になってきたバランスのいい食事を続けて、来年は健康に過ごせる年にしたいと思います。

 

KK

2012年10月31日水曜日

CAP受験に向けて

みなさん

こんばんは!

秋も深まってまいりましたね。
11月に受験をされる方は、今は最後の追い込みのころかと思います。
いかがお過ごしでしょうか?

今月は、スタンボーグ先生より受験を控えている皆さんへのエールです。
先生の勉強方法も紹介されています。

***********************************************************************************


JOPAの皆様、バベルの会計担当講師のスタンボーグ・恵子です。皆様の中にはCAP受験に向けてご多忙の中、日々勉強に頑張っていらっしゃる方も多いかと思います。

 少ない時間の中でどう勉強するかですが、できれば全く勉強しない日はなるべく作らないようにすることです。人によってはお忙しいため、そのままずるずると勉強しなくなってしまう、なんてことになりかねませんので。そんなときは、カードの表裏に問題と解答を書いて持ち歩くだけでも勉強になります。実は私はカード党で、CAPや米国CPAの勉強もすべてカードを作ってやりました。カードは作るのに時間がかかりますが、いったん作るとそれを持ち歩くだけで勉強できるので便利です。

 また、集中することも大切です。たとえ短い時間でも、他のことは考えず集中して勉強できる時間を作ることです。それには、ある程度、犠牲にしなければならないこともでるかもしれません。そのPriorityは皆さんが決めなければならないでしょう。

 私は長い間、CPS(現CAP)のことは知っておりましたが、アメリカの試験ですので、近くても香港へ行かなくては受験できないことを知り、迷っておりました。その後バベルで受験できることになり、まずCPS(現CAP)を受け、その後CAP(現CAP-OM)もできたので、1科目だけ受験してCAP(現CAP-OM)になりました。

 CAP(現CAP-OM)になってよかったことは沢山あります。自分の自信になり、また、勉強の過程で会計を知り、それが後の米国公認会計士(CPA)試験を受験することにつながりました。また、一緒に勉強する友人もできました。CPSになってからはIAAPが主催するInternational Convention and Educational Forumに数年参加し、アメリカをはじめいろいろな国のAdmin(秘書)と友人になりました。また、私は教師ですので、雇用主にもCAP合格者として認めていただきました。

皆様もぜひタイトルホルダーに向けて頑張ってください!エールを送ります!
 
KS

2012年9月27日木曜日

CPSを振返り10年

みなさん

こんにちは。

暑さも一段落し、秋らしくなってきましたね。
いかがお過ごしですか?

今月のブログは、バベルの渡辺さんより、CAP(旧CPS)を日本に導入することになった経緯についてのお話しです。
私は、日本での受験が可能になったお陰で、一緒に勉強する仲間ができ、新しい友人ができ、またこうしてJOPA事務局のお手伝いをさせていただくご縁にも恵まれました。
CAPの資格だけでなく、プラスαで得たものも大きいと感謝しています。
来月は、JOPAの同窓会(10月20日)で皆さんとお会いできるのを楽しみにしています。

*******************************************************


 初めまして。
バベルの渡辺と申します。
今回のブログは私が担当させていただきます。
さて何を書こうかと考える必要も無く、CAP(旧CPS)日本上陸の懐かしい話を書いてみましょう。

1997年当時私はバベルの翻訳事業部に籍をおいていました。
3年間務めた「通訳ガイド講座」「日本語教師講座」などの新規講座開発を担当する教育事業を卒業し異動になったわけです。ただフン切りの悪い性格から「面白い米国資格があるぞ」の声に性懲りも無く乗ってしまったのがわたしのCAPとの出会いでした。

当時、インターネットはようやく使われ始めたころでメールのやり取りが中心で、WEBサイトでの情報公開はなされていませんでした。
そこでIAAPより資料を取り寄せ研究を始めました。
その頃バベルはCBS「国際秘書資格」の試験問題の一部を作っていたり、()日本秘書協会の先生方に「秘書英語講座」をご担当いただいていたりはしましたが海外資格、それも「秘書資格」に食指が動くとは考えてもみませんでした。
私自身も特に「秘書」に関心があったわけでもなく、何となく社内の新規事業の流れに流された形でした。

とにかく情報収集ということで日本人CPSCAPの旧名称)認定者を探し回りました。
犬も歩けば棒にあたるで、香港で受験した日本人CPS認定者1号の方と出会うことができました。
その時、その方から受けた印象で「随分エネルギッシュな人だな・・・」という印象はいまだに忘れません。それは今も連綿と受け継がれており、今もCAP認定者は合格を果たしてもなお向学心の高い方ばかりです。

そんなことを経てプロジェクト発足後、19982月「CPS受験対策コース」を開講しました。現講師の丸山先生は開講1.2年後の生徒さんでした。
最初の頃は生徒が2.3人と寺子屋のような授業でした。受験者も同数で、静かに日本でのCPSの歩みが始まったわけです。
ただその頃バベルはIAAPとプロクター契約を結んでいた程度で、ビジネスパートナーとしての責任はありませんでした。その後2年ほどCPSから離れ翻訳事業に専念しましたが、よくよく縁があったのか、出戻ってCPS事業全般に関わるようになりました。
この頃から私の思い入れが始まりCPSは“わが娘”のように思うようになりました。
(相手にとっては気の毒なことでしょうが・・・)

兎にも角にも徐々に受験者数も増えてきたころIAAPCertification Managerより
ライセンス契約の提案がありました。渡りに船と感じ、着々と契約交渉を進め、その翌年、現在のCertification ManagerであるKathy Schoneboom氏が来日し3月20日に契約を締結しました。
その時記念のセミナーを有明の会場で実施しKathyさんから日本の未来のCPS認定者に向けメッセージを述べてもらいました。その時のセミナーに参加されたのが現ITとマネジメントの講師、河田さんです。縁とは実に異なものです。

以来バベルは青山、赤坂、六本木、紀尾井町そして今の吉祥寺とまるで酒場の流れ歌にでもなりそうな移転を繰り返してきました。受講者の方には目まぐるしい移転にご迷惑をおかけしました。この場を借りましてお詫び申し上げます。
私も数々の書類を失くしました・・・。
ただその間も嬉しいことに現先生方、認定者の方々に支え続けられてきました。
ありがたいことです。

2011年でしたか日本人CPS認定者が150名を超える時が来ました。
そして変化というものは重なるものでこの年の11月にCPSCertified Professional Secretary)が旧上位資格のCAP(上位資格として2002年秋にスタート)に統合されることになったのです。

母体のIAAPもそうでしょうが私にとっても将来向けての大きな区切りとなりました。
何か愛娘を嫁がしたような気分でした。(奴さんはさぞかしセイセイした思いでしょうがCAPとしての付き合いは続いています)
これもこの資格の成長過程の一つで、こうしたJOPAという素晴らしい認定者の会ができたのも頼もしい成長の証でしょう。

手前味噌になりますが、この資格は実に広範なビジネス知識と高い英語力を問う素晴らしい資格です。このことに対する私の評価は変わりません。認定者に会う度にそれが裏付けられます。これからも先輩認定者の見守る愛情の中、CAPはオフィスで働く者を成長させる確かな指針となっていくことを確信しております。

MW

2012年8月29日水曜日

1+1≠2

みなさん

こんばんは!

8月もそろそろ終わりですが、猛暑はまだまだ続きそうですね。
夏バテなどせず、元気でお過ごしでしょうか?
私はこの夏、友人に教えてもらったスムージーにはまり、
色んな野菜や果物をジュースにして毎日たっぷり摂取しています。

今回は、藤真由美さんからの記事です。
ここ10年-20年での世の中の大きな変化を、改めて感じます。

*************************************************************************************

みなさん、こんにちは。
最近、FacebookやLineなど様々なソーシャルメディアが日常のコミュニケーションツールとなり、ちょっとしたイベントや飲み会などで知り合った人とも簡単につながることができるようになりました。
一昔前では、ポケベル、PHS、携帯電話のコンタクト先の交換は、仲良くなりたい友達や、気になる異性など多少なりとも限定的であったのに対し、現在では実名一つで気軽な交流が可能な時代に。
TwitterのFollowerやFacebook上のフレンド数が数百人という人は少なくありません。
そんな中、改めて人とのつながりや、そこから生まれるものについて書き記してみたいと思います。
最近、カナダ留学時代の親友と新しく始めたことがあります。
それは、翻訳プロジェクト。(まぁ、わたしが勝手にそう呼んでるだけですが、、)
同じ目的(通訳・翻訳スキルを高める)に向かって一緒に勉強を始めたのです。
どんなことをするかと言うと、それぞれ自分の興味のあるテーマ、身につけたい分野の素材を選び期日までにクライアント役である相手に成果物を納品するというもの。
二人でこのプロジェクトを始めたきっかけはナダの通訳・翻訳専門学校卒業後、より求人の機会の多い東京へ上京してきたもののバイリンガルでもなく、実務経験もほとんどゼロの私たちの前に「理想と現実のギャップ」と「経験の壁」が立ちはだかっており、お互いモチベーションを維持することが難しかったり個々に頑張ってはいたけれど同じ悩みや不安を抱えながら日々過ごしていることにある日気づいたからです。
こうやって他者監視の環境を作ることで、自分との約束を守ること、足りないものを相手から学ぶこと、また立ち止まった時には励ましあうことができるようになり相乗効果が発揮されるようになったと感じています。
CAP/CAP-OMホルダーと未来のホルダーの為のネットワーク JOPAでの運営活動も同様です。
共通の目的のもとに一人ひとりの得意分野、創意工夫、アイディアを持ち寄り、そこから総和以上のものが少しずつ創り上げられていってるように思うのです。
幾多とある出逢いの中で、いま、この場所で、同じ志や目的、興味、関心をもった仲間達がいるならば
一緒にゴールを目指して進んでいく方がその道中は何倍も心強く、楽しくなるのだと思います。
同じ場所にいても、そこに参加する一人ひとりの個性の化学反応で違ったものが生まれる。
それは1+1=2ではなく、3にも倍数にも無限大にもなりうると思うのです。
一生涯に私達がすれ違う人や店員も含めて出会う人の総数は推定50000~260000人。
コミュニケーションツールが便利になった時代だからこそ、より多くの人とつながれる今だからこそ
いま周りにいる人やこれから出会う人と新しい何かを生み出していけるのが楽しみだったりします。
MF

 

2012年7月29日日曜日

上司を卒業させる・自分も秘書を卒業する

みなさん

こんにちは!

夏本番。暑い日が続きますね。
暑い夏の週末には、時々ふと、子どもの頃の夏休みの感覚がよみがえることがあります。
どうしてなのか理由は分からないのですが、きっと何か、
遠い記憶を呼び覚ますものがあるのでしょう。

今月は、JOPA代表理事でありバベルの講師をされている丸山一子さんからの記事です。
秘書をやっていれば必ず訪れる上司とのチーム解散は、
キャリアチェンジのきっかけにもなりますね。

********************************************************************************************************

1994年入社し、すぐに付いた上司が今年退職しました。昨年から2人の上司に仕えており、もう一人の上司も同時に退職。つまり、2人の上司が同時に退職したということになります。そして、私もこの機会に、秘書の職を離れ、法律関係の部署に異動となりました。

先の上司とは、20年近い付き合いとなります。多少生涯発達的な視点から、上司と私自身の20年間を簡単に記したいと思います。

入社当時、上司は部長なりたて、私は秘書どころか社会人なりたて。上司は、前秘書であった先輩に、役に立たない私の頭を通りすぎて仕事を依頼することもあり、自分のふがいなさを噛締めておりました。2年目に入り、仕事を覚えると、そのようなこともなくなり、上司の仕事のやり方や、業界用語にも強くなり、上司の仕事の先読みができるようになりました。上司が出勤する前に、朝まで届いた書類を見て、必要な書類作成を全て終わった状態で上司を迎える。上司は、それらの書類に目を通し署名して、11時頃までにはデスクワークが終わり、海外の顧客が動き始める午後は戦略、顧客対応に目一杯集中させるという毎日でした。上司は、ベストの売上を上げなくてはならない働き盛りで、少しでも多くの仕事を私に担って欲しいというニーズが上手く合ったのでしょう。

入社5年目頃に、現在のCAP(当時のCPS)と国際秘書検定を受験し、合格しました。このころには、自分のアイデンティティーが秘書という職業をベースに確立しつつありました。上司は、役員に昇格し、それを裏付けました。しかし、この時期は苦しい移行の時期でした。学生時代の夢に挫折感もあり、8年の交際に終止符が打たれ、上司にも厳しく教育され、かといって会社のシステム上キャリアの進歩に壁を感じていました。秘書という職業観でしか自分を保てないという心境でした。その中での合格は、人生の取っ掛かりを得たような大きな節目となりました。

その後、上司は、更にキャリア・ラダーを昇り、副社長となりましたが、取締役本部長であった時期が一番充実されていたように思います。トップマネジメントになってしまうと、下位役職者に仕事を任せ、経営的業務に移行します。年齢的にも中年期を過ぎ、自分の礎となるような業績を残したいという脂ぎった目標ではなく、その習熟した知恵を結晶化しようという落ち着きのある目標感に変わります。私は、20代の焦りの時期を過ぎて、秘書としてのキャリア成長に充実したエネルギーを注げていました。この頃に講師活動も始まりました。

そして、上司の退職を迎えた今、ただただ自分の歴史を感じます。泣いて騒いで必死で生きてきた女人生の歴史です。充実感や美しくシットリとした振り返りのようなものは無く、「ああ大変だった。。。いつもギリギリの真剣勝負のドタバタだった。これからもそうなのだろうな。」こうとしか表現ができません。

今は、法律用語やら法律英語を40代の脳みそに詰め込む日々です。これからは、自分の仕事を自分の名前で残したいという思いからの異動でした。40代は大きな人生の転換期です。ユングは人生の正午と呼び、がむしゃらに走ってきた人生の立て直しをする時期です。ここ数年は「なるべく頑張らない、自分の幸福感を再優先する」を目標としていますが、「自分の幸福」が良く判らなくなっています。人生の立て直しにはもう少しかかりそうです。

KM

2012年5月29日火曜日

夢に向かって !

みなさん

こんばんは。
夏のような暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
気温が高くても湿気のないいこの時期が、私は1年で一番好きです。

今月もまたキャリアチェンジをしたJOPAメンバー、森さやかさんの登場です。
役員秘書から気象キャスターへと大転身されました。
英語での気象予報、かっこいいですね!

************************************************************************************

みなさま、こんにちは。

季節はもう5月下旬、暖かさに慣れてきたころ、次は蒸し暑さとのたたかいが始まりますね。例年東京では、梅雨は68日頃に始まり、7月20日頃に開けます。6月下旬ころが最も雨が降りやすい時期で約半分が雨の日になります

自己紹介が遅れました。現在国際放送で気象キャスターをしております、森さやかと申します。以前はアメリカの経済団体で役員秘書をしておりました。

米国秘書検定は2006年に取得しました。その翌月に米国経済団体で秘書として働き始め、4年半勤務した後、昨年、英語放送のテレビ局に転職をしました。

最近、特に女性の方で驚くべきキャリア転換をされる方が多いように思います。たとえば、OLからヨガのインストラクター、女優から尼さん、主婦から会社経営者などなど。。。女性の思いっきりの良さったら、男性をしのぶものがあります。もちろん男性は女性とは違って確実な道を進まないと家庭を養っていけないという事情があるのでしょうが。とにかく女性にはものすごい行動力と勇気があるなあと実感します。

私のキャリア転換はそんなにかっこいいものではないのですが、ただ昔からの夢を少しずつ少しずつ実現しようとしてきた結果だと思います。中学生のころから空を見るのが好きで気象予報士に憧れていました。その頃勉強を始めましたが、見たこともないギリシャ文字で書かれた数式や知らない物理法則などを見て断念し、それ以来その夢を封印していました。テレビで予報士を見るたびに、心の中で何か悔しさがこみあげていました。ところがある日、突然、「このままこの悔しい気持ちを墓にまで持っていったら、死んでも死にきれないなあ」と思ったのです。なんのきっかけだったかはわからないのですが、ふとそう思いました。その翌日から再び勉強を始めました。

社会人になると帰宅するとへとへとで、なかなか自分の時間も取れません。ただ彼氏がいなかったので、土日は暇。それが功を奏したか、週末は勉強に取り掛かれました。一年後念願かなって合格することができました。

今でも感謝しているのは、会社の上司や仲間が私の合格をわが身のように喜んでくれて、いつかテレビに出て頑張って!と後押しをしてくれたことでした。会社のみんなが転職を応援してくれるなんて、あまり聞く話ではありません。周りの温かいサポートのおかげで昨年、気象キャスターという夢をかなえることができました。

やりたいと思っても封印していたことがあるのなら、勇気を出して前に進んでみてもいいかもしれません。その気持ちをそのまま持ち続けているよりも、ずっと楽になれるのではないでしょうか。

SM


2012年4月28日土曜日

夢の先

みなさん

こんにちは。

ゴールデンウイークがスタートしましたが、
みなさんどんな連休をお過ごしでしょうか。
今回は、希少な男性会員でこの春よりキャリアチェンジをされたTAさんからの記事です。

************************************************************************************

みなさん、こんにちは。

東日本大震災を経て、何気ない日常生活を慈しむ気持ちが強くなりましたが、他方、思い切って一歩踏み出すことの大切さも痛感するようになりました。人生においては、変えられないものと変えられるものを見分ける「知恵」と変えられないものを受け入れる「冷静さ」と変えられるものを変えていく「勇気」が必要であると言われています。

この春、大きな「変化」がありました。永年勤めた金融界から教育界に転身しました。いつの頃からか「人の成長を支援し笑顔を増やす」ことが自分のミッションであると意識するようになり、大学で教えるという夢の実現に向けて社会人大学院で学んできました。叶うという確信はありませんでしたが、努力を続けること自体は楽しい営みでした。その過程で、人的ネットワークも広がり、JOPAの皆様と出会うこともできました。

これまで、秘書をはじめ海外・営業・事務・企画・人事・研修など様々な業務に従事し、金融マンとして充実した日々を過ごすことができましたが、素晴らしい仲間達に支えられてのことでした。そうした面々から「退職するに当たって何か餞別を」という申し出があった際には「できれば大学生に読ませたい本を寄付して欲しい」とお願いしています。ありがたいことに賛同者から『君たちはどう生きるか』『海からの贈物』『デミアン』『聞く力』などの本が次々と寄せられています。世代を超えて読み継がれていく本が、未来に向けた「懸け橋」となることを祈念し、「かけはし文庫」と命名しました(募集継続中です!)。

「高い志と幅広い視野を有し、世界や地域、企業や組織のあるべき姿を追い求め、変化を恐れず果敢に挑戦し、コミュニケーションを円滑にとりながら、目標達成や課題解決に邁進できる光り輝く人材を育成する」ことが次の夢です。閉塞感漂う社会や企業に、少しでも風穴を開けられるような元気と勇気のある人材を送り込んでいきたい。夢の先にはまた夢が続きます。

TA

2012年2月26日日曜日

母から社会の先輩に・・・

みなさん

こんばんは。
少しずつ春の訪れを感じますね。
今月は、JOPA事務局の小原裕美子さんからの記事です。
私も日々色んな事がありますが、頑張ろう と、元気をもらいました。

*****************************************************************

みなさん、こんにちは。
1月から2月にかけて、息子の大学受験、自分の就活と慌ただしい日々の中での
出来事を綴ってみました。少し愚痴めいたブログになってしまったことをお許しください。

昨年10月、人事より会社の人員削減案が発表された。2年後の合併に向けた人員整理だ。
契約社員である私も「更新しない」もしくは「フルタイムからパートへの降格」も可能性あり。
単純に考えても同じ仕事をする人が2人は要らない。ということ。
今まで以上に「勉強・スキルアップ」と言われる日々。
日頃「年功序列、職制」のGlass Ceilingを感じ、あからさまなパワハラの勤続38年の再雇用嘱託社員には、65歳まで雇用義務化の通達があり、それを見ても助けてはもらえない部内の環境に不公平感を感じずにはいられなかった。
6年間誠実に仕事をしてきたつもりなのに・・・社会とはこんなもの・・・
沸ふつとした気持ちのまま、働くことが大好きだった私の会社への足は日々重くなっていった。
一念発起。仕事を失う前に早目に就活を始めることを決意。
帰宅後、仕事検索、履歴書作成、朝の電車で最新情報入手。休日は派遣登録へ通い・・・
しかし年齢とこの就職難、今までの経験も全く役に立たず。
3ヶ月を過ぎた新年のころには「もう若くないんだ・・」と痛感。だいぶ凹んでいました。
家に帰れば、大学受験を控えた息子がいます。
本当なら穏やかに、息子の受験のことだけ考えてあげるのが“理想的な母”なのでしょうが。
受験目前でイライラしている息子をよそに、母は仕事と就活に勤しみ
その上愚痴をポロッとこぼす日々でした。
新年になり、センター試験を終わったころ、疲れた息子は私に
「英語を勉強するのが好きだって言って、アメリカの秘書資格の学校に通って受験したんだろ?」
「楽しく働けないなら、辞めて新しく仕事を見つけたら!勉強してもそれも活かせないなんて!」
「もっと夢のある話してくれよ。」と一喝されました。
何と情けない母゚(゚´Д`゚)゚
よく考えてみれば・・・今の若者がこれから進んでいく道は、私が通って来た道より違う意味で厳しいでしょう。慣れた場所で、安定した生活を望む学生も多い中、「一度は海外に出て勉強したい。」ととてつもない夢を持ち勉強している彼から見れば、私のブツブツ言っている姿はそれをぶち壊す大人だったのかも知れません。
もうすぐ親の手を離れる子供には、親として世話をすることはもう少ないです。
1歩先に社会に出た先輩として、“平凡なただのおばさん”ではありますが、子供の良いモデルになることが必要なのでは。。と痛感した出来事でした。
その為にも、今ある仕事を毎日一生懸命、精一杯やる。
そして、希望を捨てず少しでも楽しく前向きに出来る仕事を探そう!
年齢を言い訳にしないで。。。母も悔いのないようにやるぞ〜!
そんな息子もまもなく大学生です。君も夢に向かって精一杯羽ばたいて

YO

2012年1月29日日曜日

2012年と豊かな人生

みなさん

こんばんは。
寒い毎日が続いていますが、元気でお過ごしでしょうか?
今年第一回目のブログは、JOPA副代表理事の川上洋子さんからです。
記事の中でご紹介いただいている本、『Living in More Than One World』、
私も是非読んでみたいと思います。

*************************************************************************

みなさま、こんにちは

年初のブログということで、昨年を振り返りつつ、
年始に思ったことを綴ろうと思います。

昨年2011年を表した一文字は、『絆』でした。
忘れ難い出来事として刻まれた3月の東日本大震災ですが、
あえて陽転思考で考えるとすれば、
人と人との繋がりを意識し、その有難さに気づけたということではないでしょうか。
JOPAでは震災後に海外のホルダーから応援メッセージを頂き、
グローバルに繋がることができました。

わたしは知人の書き初め会に参加したことをきっかけに、
年始にその年の一文字を決めることにしています。

昨年の一文字は、『進』でした。
たとえ1歩でも、半歩でも、1センチ、1ミリでも、前へ進もう。
行動することでおそれなどの気持ちは和らぎ、
前へ進み、自分を成長させることができるように。

そして今年は、公言するのはちょっと恥ずかしいのですが、『愛』にしました。
日ごろのなにげない作業でも、自分らしい愛をちょっぴり加えてみると
心のこもった対応になったり、コミュニケーションがスムーズにいったりする気がします。
一歩引いて相手のこと考える思いやりも、愛ですね。

と書きつつ、なかなかできないことが多いからこそ今年の一文字にした、
ということも付け加えておきます。笑

ところで、『Living in More Than One World』とういう本はご存じでしょうか。
副題は、How Peter Drucker Wisdom Can Inspire and Transform Your Life です。
Peter Druckerを身近に見続けインタビューをした作者が、
彼から学んだことを綴り、人生を豊かにする方法が書かれています。

日本でも『もしドラ』などで話題にもなり経済学者として有名なPeter Druckerですが、
実は日本文化を愛し、人として豊かで魅力的な方であったことが想像できます。

彼が説く、人生を豊かにする方法。
それは、会社だけではなく非営利団体で働くこと、ボランティア活動をすること、生涯学習を続けること等。もちろん趣味も含まれるでしょう。
つまり、『Living in More Than One World』なのです。

例えばCAP/CAP-OMとういう勉強をし、資格を取り、JOPAという非営利団体で活動する。
それは、実は自分の人生を豊かにすることなのです。

JOPAは今年の春で設立から丸3年になります。
昨年11月には、乃木坂にあるお店で交流会を行いました。
(その時のレポートが写真付きでHPにアップされていますので、ぜひご覧ください。)
参加者はホルダーを中心にそのご友人、受験を考えている方など
様々な職業と年齢の方に参加頂きました。
CAPはプレMBAといわれる資格だけあって、ご自分で起業されている方もいらっしゃいます。

今JOPAで活動しているコアメンバーは、
それぞれに仕事を持ち忙しい日々を過ごしながらも、
休日に定期的に集まり、今後のJOPAについて話し合っています。

人生を豊かにする方法。
それは人それぞれ、多種多様な方法があることでしょう。
いつか自分の人生を終える時、豊かな人生だったと振り返ることができたら、
どんなにか幸せなことかと思います。

CAP/CAP-OMに関わる全ての方々をはじめ、
多くのみなさまがより豊かな人生を送られますように。

JOPA 川上洋子 2012年1月